彼方(かなた)

私たちは毎年この季節になると、いなくなった子の家がある島に行きます。



皆で車に乗って、
橋を渡って、
犬のロクに吠えられて、
階段には白の小さな花が今年も咲いていて、
お父さんとお母さんと話して、
お菓子をよばれて、
お姉さんとお姉さんの旦那さんと姪っ子達に会って、
写真とか、書いた絵を見て、
坂を上がって、
祈って話しかけて、
また坂を降りてきて、
みんなで写真を撮ってもらって、
さよならの前にお母さんと握手。
本当はぎゅってしたいけどそれは恥ずかしいからと言ってはって、
みんなあの子の代わりだから頑張ってねと。
ハッサクをいっぱいもらって、
また橋を渡って、
渋滞で寝そうになって、
ガソリンも切れそうになって焦って、
都会に帰ってきました。



多分いつか私は、すごく困っている大切な誰かを助けられると思う。

でもそん時には 自分では助けたとか気づいてないねん。

助けられた方も もしかしたら気づいてないぐらいのことかも。

ほんで私も知らん間に助けられているはず。



噛み付いていきましょう。


相手が困ってても自分が困ってても。


噛み付く前に相手をよーく見てね!


どうやって噛み付くかもよーく考えてね!


噛み付くというか、ちょっと食べる。という言い方のほうがいいかもしれんな。

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